10月28日。げんまけんたろうを育てる会主催の昼食勉強会を行いました。
隔月に1回、会員の皆様とともに昼食を取りながら、講師をお招きしての学びの場です。
これまでも国政の政治家から首長、地元の中小企業の経営者の方などバラエティ豊かな講師の方にお願いしてきましたが、今回はノンフィクション作家の河添恵子さんにお越しいただきました!
(すみません。写真が少しぶれてしまいました)
河添さんは「国防女子が行く」などのご著書で著名な、いわゆる保守派の作家です。
日本はとにかく外交ベタ
「南京大虐殺が世界記憶遺産に登録!?」の記事にも書きましたが、中国は自国の利益のためにありとあらゆる方法で外交を行ってきます。
対日戦略だけではなく、AIIBに見られるような対欧戦略、アフリカやアジアでも長く親中工作を行ってきていますし、対米外交も非常に長期的かつ戦略的です。
残念ながら日本はこういう戦略的な外交は行ってこれず完全に中国より見劣りします。
尖閣にしても、南京事件の記憶遺産にしても、日本は後から抗議することはあっても完全に後手後手です。
なぜ、こんなにも外交に差が出てしまうのか、河添さんの見解を伺いました。
日本は技術力も民度も能力も劣っているわけではないのに、なぜ外交では完敗するのか。
逆に言えば、まだまだものづくりなどでお粗末なところもある中国が、なぜ外交だけはしたたかで我が国の上を行っているのか。
日本人のナイーヴさ
まず、日本人は「話せばわかってくれるはず」や「こう言えばこう考えるはず」という考えを持ちがちということ。
性善説に立脚して同じ人間なんだからという前提をどうしても抱いてしまいます。
実際は物の見方も違えば価値観も違い、日本人では到底考えられないようなことまでする人がいる、という現実を直視しきれていないのです。
なにも日本も他国のようになんでもかんでも手段を選ばずにやりたい放題やるべきだ、とは言いません。
日本は世界に冠たる道徳大国たるべきですし、むしろ日本人が持つ素晴らしい和の精神や道徳心をこれから世界に広めて行く役割があります。
しかし、世界の人はそうばかりでもない、という現実に気づき、向き合い、その上でお付き合いをしていかなくてはならないはずです。
「外交の最大の害悪は無能」と言ったのは歴史家のE.H.カーですが、河添さんのお話から思いを強くしたのは、無能よりむしろこの無邪気さが日本の外交の弱さの根底にあるということです。
河添さんはとても美しく上品な方です。
いかつい男が拳を振り上げて保守を語るのではなく、河添さんのような女性が日本のすばらしさを語ってくれれば、保守のイメージもだいぶ変わると思うのです。
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