選挙にはたくさんの人の支えと、たくさんの人からの応援が必要になります。
それは、票という意味での広がりを増やしてもらう応援も必要ですし、相変わらず前時代的な選挙を回すマンパワーの必要もあります。
これらは主に、実際に応援してくれている後援会の人たちや親族や友人知人などに依拠する場合が多いのですが、いわゆる仲間の政治家の応援というのもあります。
私もこれまで何度も政治家の応援を依頼しましたし、私自身も全国各地、何度も選挙の応援に入ってきました。
その場合、一緒に街頭で応援演説をしたりというケースが多いですが、私自身はなるべくこれにこだわらないように「本当に必要なことを言って下さい」とお願いするようにしています。
いわゆる有名な政治家の場合、やっぱり街頭演説に一緒に立ってもらって客寄せパンダの役を担ってもらったり、有権者の皆さんにその発信力で直接訴えてもらうのは効果的ですが、例えば私のような一政治家がどこか他の地域に行って演説をしてもそうした効果があるとは思いません。「これだけ全国各地に仲間がいるんだ」と思ってもらえる効果はあるでしょうけど、応援弁士を迎えて合流させて都合の時間で離脱させる、というのも、なかなか労力のかかることになります。せっかく応援に行っても、気を使ってもらってお客さん扱いになることもう少なくありません。
むしろ、政治家は選挙を何度も経験し、選挙の応援やスタッフも何度も経験しているのですから本当に必要なことや勘所を理解しています。例えばポスティングをするにしても、おそらく初めてのバイトでお願いするよりも「折れないように」とか「ポストを開けた時に正面を向いているように」とか一票でも大切にする心がけや、人がたまたま玄関先にいた時にしっかり話をして候補者に関心を持ってもらうとか、そうした事ができると思うのです。
ですから、私は「なんでもやりますので必要なことを遠慮なく指示して下さい」と伝えるようにしています。
松下政経塾にいた当時のように、何日間も泊まり込みで候補者と行動をともにする、ということはなかなかできなくなってきていますが、限られた時間内、本当に陣営が必要としていることをなんでもやろうと思っています。
ポスター貼り、戸別訪問、ポスティング、選挙カーのカラス(ウグイスの男性版)、チラシ折り、電話かけ、交通整理、ビラ配り・・・。
人ではいくらあっても足りない上に、一通り言われたら説明なしにすぐ対応できるのが、選挙経験者の強みですから。
実はあまり知られていないだろう、選挙応援の裏側でした。
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