それでは、この森友学園が設立しようとしている「瑞穂の國記念小學院」という小学校はどんな学校なのでしょうか。
まずはここの理事長である籠池氏が相当な右派であることが知られています。そのためか、最近ではネットやテレビでも報道されるようになりましたが、この学校法人が運営する幼稚園の、普通の幼稚園とは一線を画す教育内容が注目されています。
軍歌を歌ったり、教育勅語や五箇条の御誓文を暗誦する幼稚園児の姿を見て驚かれた方も多いのではないかと思います。
私は、教育勅語や五箇条の御誓文の中身を批判するものではありません。私立幼稚園であることから建学の精神に則って独自の教育をすることは問題はないと思っていますし、あれだけ暗記する能力ってすごいなとも思いました。
しかし、運動会の選手宣誓で
「安倍首相がんばれ!」
「安保法制国会通過よかったです!」
と宣誓している子供たちの姿はある意味異様で、子供たちにこんなことを脈略もなく宣誓させるという行為に不快感すら感じました。これはどの政権であっても同様です。
「安倍首相頑張れ」(YouTube) 動画はこちらです。
これは思想信条の自由ではありません。
完全なる政治活動です。
この幼稚園では憲法改正に賛成の署名を集めていたという証言もあり、学校現場で特定の政党を支持するなどの政治活動を行うのは教育基本法で明確に禁止されていますが、明らかにこれに違反しています。
疑われる安倍夫妻との深い関係性
また、当初寄付金集めの際「安倍晋三記念小学校」として寄付を募っていたり、安倍総理の奥様の昭恵夫人が名誉校長に就任していたり(のち辞任)と、安倍総理夫妻の深い関係が指摘されています。
昭恵夫人はご自身のFacebookでこの学園が運営する当該の幼稚園での講演の様子をアップし、「素晴らしい教育方針」「協力したい」と積極的な応援の意思を示していますし、講演の中では「ここでせっかく良い教育を受けたものが公立学校にいってしまってはもったいない」という趣旨の発言もしています。
どう弁解をしようとも、昭恵夫人が当学園と関係があったことは間違いなく、関わりがないとはいえません。
総理は2月17日の国会答弁で、「いわば私の考え方に非常に共鳴している方で」「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしいという話を聞いている」と発言していたにも関わらず、その後の国会では「非常にしつこい人」「学校がやっていることの詳細は全く知らない」と答弁が変化しています。
これではかえって何らかの関係性があったと疑わざるを得ません。
理事長のインタビューでの答えと整合性が取れないところも多々あり、しっかりとここも追求していく必要があります。
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