8月5日から開催されたリオ・オリンピックも、21日の閉会式をもって無事に終了しました。
みなさん、もう記憶も薄くなってきているかもしれませんが、開催数日前まで「リオオリンピックは本当に大丈夫か」「競技施設の整備は間に合うのか」「警察もデモを行っている状況で、治安は大丈夫か」などと不安要素ばかりが報道されていましたが、蓋を開けてみれば大きな事故もなく、またしても感動のオリンピックとなりました。
日本は12個の金メダルを含む41個のメダルを獲得!
金メダルの数でも、総メダル数でも全体で6位という非常に優秀な成績で、ますます4年後の東京オリンピックが楽しみな結果でした。
なぜ私達は感動するのか
オリンピックはじめ大きな国際大会で日本人選手やチームの活躍をみると、本当に心から感動します。個人差はあると思いますが、普段スポーツを見ない人でもオリンピックだけは見る、とうい方も多いのではないでしょうか。私も普段は殆ど関心も持っていないバドミントンやカヌーなどにも、オリンピックになると突然ニワカ興味が湧いてきます。
今大会では、史上4人目しかも女子では初の4連覇の偉業を成し遂げた伊調馨選手、惜しくも金メダルを逃し涙した吉田沙保里選手、男子卓球の凄さをみせつけた水谷選手、日本人では無理だと思われていた短距離でアメリカを破って銀メダルを獲得した男子リレーチームなどなど・・・
挙げればキリがありませんが、多くの感動を私たちに与えてくれました。
この姿の背後にそれぞれの選手たちのこれまでのストーリーと、それこそ血の滲むような努力があることを私達が感じるからこそ、私達は感動を覚えるのだと思います。例えばこれが、頑張っても頑張らなくても順番に出場できるようなオリンピックであったら、誰も感動なんてしないはずです。
勝負の世界には、 必ず勝者もいれば敗者もいます。だからこそ負けないように競いあい、競技全体のレベルも上がっていきます。よく知られた話ですが、かつては100メートルで10秒を切るなんてことは不可能だと言われてきましたが、ある時9秒台が出てその後は次々に9秒台が出るようになりました。全体のレベルが間違いなく上がっているんです。
日本は競争を嫌がる社会
日本では競争は格差を広げると言われ敬遠される傾向があります。
その最たるものが運動会で順位をつけないといった間違った取り組みであり、全国学力テストの学校別の成績の非公表だったりもありました。国と地方の話になっても、地方が独立し道州制を実現したら格差が開くから反対という声をよく聞きます。
しかし、この切磋琢磨こそがそのプレイヤーである地方の力も、全体である国の総合力も上げるのです。
確かに財政の豊かな東京と人口も少ない中国地方がいきなり同列で競い合うことはできないためある程度の調整機能は必要ですが、基本的にはそれぞれが他に負けないように知恵を絞って努力するという形でないと、どんどん衰退していくばかりだと思います。
活力溢れ、みんなが住みたいと思える地域にしていくためには、もっともっと切磋琢磨を助長する国と地方の仕組みにしていきたいと思っています。今年もオリンピックを涙ながらに観てまた確信しました。
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